


「毎日夜遅くまで残業しているのに、仕事が全く終わらない…」
「働き方改革と言われても、現場の教員にできることなんてあるのだろうか?」
日々の授業準備や生徒指導、保護者対応に追われ、そんな無力感や疲弊を感じている先生は少なくありません。ICTツールや新しい校務支援システムが導入されても、なぜか一向にラクにならないのが教育現場のリアルです。
この記事では、まず「現場の教員が個人で明日からできる働き方改革」の具体策を解説します。そして、個人の努力だけではどうしても越えられない「学校特有の壁」の正体と、組織全体を変えるための根本的な解決策についてお伝えします。
学校全体の仕組みを変えるのはむずかしくても、自分自身の働き方やマインドセットを工夫することで、生み出せる時間は確実にあります。まずは、教員が「個人」の裁量ですぐに実践できる3つのステップをご紹介します。
新しいアプリやシステムを無理に探す必要はありません。多くの学校ですでに導入されているWordやExcel、Google Workspaceの「標準機能」を正しく使うだけで、業務は劇的に速くなります。
例えば、ショートカットキーを覚える、よく使う定型文を単語登録する、Excelの基本的な関数(VLOOKUPなど)を活用するなど、手元の武器を磨くことが最短の効率化に繋がります。
教員は真面目で責任感の強い方が多く、「子どもたちのために」と100点のプリントや完璧な指導案を目指してしまいがちです。しかし、すべての業務に全力投球していては身が持ちません。
「ここは60点の出来でも授業は成立する」「この事務作業は最低限のフォーマットで提出する」といった、業務の軽重をつける(手を抜くべきところは抜く)マインドセットが不可欠です。
「頼まれた仕事は断らない」「定時後も教室に残って生徒を待つ」といった習慣を見直しましょう。「〇時以降は電話に出ない」「休日は仕事のパソコンを開かない」など、自分の中で明確なルール(ボーダーライン)を引き、それを周囲にも少しずつ周知していくことが、自分の心と体を守る防波堤になります。
個人でできる効率化をどれだけ頑張っても、「やっぱり定時に帰れない」と感じる瞬間が必ず来ます。それは、先生個人のスキル不足ではなく、「学校という組織の構造」に原因があります。
一人一台端末や新しい校務支援システムが導入されたのに、仕事が減らない最大の原因。それは、これまでのアナログな業務を一切やめず、その上にデジタルな業務を「足し算」しているからです。
「万が一システムがダウンした時のために、紙の帳簿も並行して記録しておこう」「データで提出されたけど、念のため印刷して管理職のハンコをもらおう」。こうした二重管理が、先生たちの時間を容赦なく奪っています。
「非効率な仕事は、職員会議で提案してやめればいい」というのは理想論です。「前例踏襲」が根強く、保護者からのクレームを極度に恐れる学校文化の中で、一人の教員が「この行事(または業務)は無駄だからやめましょう」と声を上げるのは、あまりにもハードルが高すぎます。
業務を効率化しようと、パソコンが得意な先生が「便利なエクセルマクロ」を善意で作ってくれることがあります。しかし、その先生が異動した途端、誰もメンテナンスできなくなり、エラーが出ても怯えながら使い続ける「ゾンビシステム」と化している学校が後を絶ちません。高度な属人化は、かえって現場の首を絞める結果を招きます。
では、組織の決定権を持たない現場の教員は泣き寝入りするしかないのでしょうか?
実は、日々の実務を担う教員だからこそ、学校全体を変えるきっかけを作ることができます。
システム移行期に必ず出る「前のシステムで出せていたあの帳票が出せない」という現場の不満。
これを逆手にとりましょう。
「システムが変わって出せなくなったので、この帳票(業務)自体を今年から廃止しませんか?」と提案するのです。システムの仕様変更は、長年の無駄な業務を断ち切る「最強の大義名分」になります。
どれだけ無駄な業務が発生し、現場が疲弊しているか。その「事実」を感情論ではなく、客観的な状況として管理職に伝えることが重要です。しかし、直接意見を言うのがむずかしい場合もあるでしょう。そんな時こそ、「外部の専門家の知見」を活用するのが最も効果的です。
教員個人の努力による効率化(ボトムアップ)には限界があります。学校の働き方改革を本当に進めるためには、トップによる「やめる決断(引き算のマネジメント)」が絶対に欠かせません。
その「引き算」の具体的なノウハウを詰め込んだのが、新刊『「引き算」の学校DX 〜働き方改革を実現する管理職のマネジメント〜』です。
本書の著者は、IT業界でプロジェクトマネージャとして効率化の最前線を知り尽くし、現在はICT支援員として学校現場の泥臭いリアルに伴走している専門家です。
「勝手なインストールを防ぐルール」「ゾンビシステムの排除」「写真公開をやめる決断」など、きれいごとではない、現場ですぐに活かせる具体的な「やめるための処方箋」を余すところなく解説しています。
「自分だけではなく、管理職や情報主任の先生にも読んでほしい」。
そんな現場の先生方からのご要望にお応えし、電子書籍(Kindle)版に加え、読みやすいA5サイズの「ペーパーバック版(紙の書籍)」もご用意しました。
学校の公費や図書費での購入にも最適です。
まずはご自身で読んでいただき、中身をご確認ください。
教員の働き方改革は、「個人のマインドセットやスキルの向上」と、「管理職による業務の引き算(トップダウン)」の両輪が揃って初めて実現します。
まずは、明日からご自身でできる「標準機能の活用」や「完璧主義を手放すこと」から始めてみてください。そして、学校全体を変えるための一歩として、最新のシステムよりも強力な「やめる決断」のノウハウを、ぜひ本書から受け取ってください。
※Kindle Unlimited会員の方は「無料」でお読みいただけます。紙の書籍をご希望の方は、Amazonページ内で「ペーパーバック」をご選択ください。