


「AIを使ってみたいけれど、具体的にどう指示を出せば自分の業務が楽になるのか分からない」という悩みを抱えている先生も多いのではないでしょうか。
生成AIツールは「どう使うか(プロンプト)」次第で、その効果が大きく変わります。そこで今回は、教育現場と相性抜群の生成AI「Gemini Notebook(旧NotebookLM)」に焦点を当て、そのままコピー&ペーストして使える実践的なプロンプト集を一挙にご紹介します。
数ある生成AIの中でも、なぜ、Gemini Notebook(旧NotebookLMから名称変更)が学校現場に最適なのでしょうか。理由は大きく2つあります。
一般的なAIはインターネット上の膨大な情報を基に回答するため、時には事実と異なる情報(ハルシネーション)をもっともらしく出力してしまうことがあります。
しかしGemini Notebookは、「先生がアップロードしたPDFやテキスト(ソース)のみを基に回答を生成する」という特長を持っています。文部科学省の学習指導要領や検定教科書のデータ、ご自身で作成した授業プリントだけをソースに指定すれば、不適切な情報が混じる心配がなく、安全に授業準備へ活用できます。
学校のデータを扱う上で、セキュリティは最重要課題です。Gemini Notebook(Google Workspace for Education等の適切なアカウント設定下)は、入力したデータがAIの学習モデルに利用されない仕組みを作ることが可能です。
ただし、校務で利用する際は、生徒の氏名や個人を特定できる情報は必ず「Aさん」「生徒B」のようにマスキング(匿名化)してから入力するという基本ルールを徹底してください。
まずは、最も時間のかかる「授業準備」を劇的に時短するプロンプトです。
該当の資料をアップロードした上で、以下のテキストをコピーして使ってみてください。
読み込ませた授業プリントやテキストから、復習用の小テストを瞬時に作成します。
読み込んだ資料の範囲から、中学生向けの確認小テストを作成してください。
【条件】
・重要なキーワードを問う「4択問題」を5問作成する
・問題の次に、正解と「なぜそれが正解なのか」の簡潔な解説を出力する
・生徒が直感的に理解しやすい、平易な表現を用いること
学習指導要領や教科書の単元目標をソースにし、50分の授業のタイムテーブルを組み立てます。
読み込んだ資料の単元目標を達成するための、50分授業の「略案(タイムテーブル)」を提案してください。
【条件】
・導入(10分)、展開(30分)、まとめ(10分)の構成にする
・展開部分では、生徒の思考を深めるための具体的な「発問」のアイデアを2つ含める
・教師が一方的に話すのではなく、生徒の活動(ペアワーク等)を組み込むこと
新聞記事や少し難解な説明文を、対象学年に合わせて読みやすく書き換えます。
読み込んだテキストを、小学5年生が一人で読んで理解できるようにリライト(書き換え)してください。
【条件】
・小学5年生までに習う漢字のみを使用し、難しい言葉には括弧書きで意味を補足する
・全体の文字数を半分のボリュームに要約する
・興味を惹きつけるような、親しみやすいタイトルを付けること
次に、放課後の時間を圧迫する事務作業や書類作成をサポートするプロンプトです。
数十ページに及ぶ教育委員会の資料や会議録から、必要なアクションだけを抽出します。
読み込んだ会議資料の内容を分析し、要点をまとめてください。
【条件】
・資料全体の要約を3行で記載する
・「教員が直ちに対応すべきタスク(期限があればそれも)」を箇条書きで抽出する
・最も重要と思われる変更点や決定事項を強調して出力する
日々の行動記録メモ(個人情報は伏せたもの)から、保護者に伝わる丁寧な文章を生成します。
以下の行動記録メモをもとに、通知表の「所見」の原案を作成してください。
【条件】
・文字数は150文字?200文字程度に収める
・保護者が読んで安心し、生徒の成長が伝わるような前向きで温かいトーンにする
・「課題」については、否定的な表現を避け、今後の期待として変換する
【行動記録メモ】:(※ここに「係活動を頑張った」「算数の図形が苦手だが諦めない」などのメモを貼り付ける)
季節の挨拶や事務連絡を含めた、保護者宛てのお便りの下書きを一瞬で作成します。
以下の内容を含めて、保護者会で配布する資料の「冒頭の挨拶文」を作成してください。
【条件】
・季節感(〇月)を取り入れた、丁寧でフォーマルな挨拶から始める
・日頃の学校教育への理解と協力に対する感謝を述べる
・最近のクラスの様子(※運動会に向けて団結している等)を1エピソード交える
【内容メモ】:(※ここに伝えたい要件を箇条書きで貼り付ける)
プロンプトに少し工夫を加えるだけで、出力される回答のクオリティはさらに跳ね上がります。
プロンプトの冒頭に、「あなたは経験15年のベテラン中学理科教師です」といった役割(ロール)を明記してみてください。これだけで、AIの出力する言葉選びが教育現場にふさわしい、より実践的なトーンへと変化します。
アンケートの集計結果や、複数人のデータを整理させる際は、「結果を表形式(マークダウン)で出力してください」と指示しましょう。出力された表はそのままコピーして、ExcelやGoogleスプレッドシートに綺麗に貼り付けることができ、校務への転用がスムーズになります。
Gemini Notebookに搭載されている「スタジオ機能(Audio Overview)」は、読み込んだ資料をもとに2人のAIが対話形式の音声コンテンツ(ポッドキャスト)を自動生成する画期的な機能です。
長くて読む時間のない教育専門書を音声にして通勤中に聴いたり、英語のニュース記事を読み込ませてネイティブ音声のリスニング教材として生徒に提供したりと、アイデア次第で活用幅が広がります。
Gemini Notebook(旧NotebookLM)は、ソースに基づいた正確な出力を得意とする、まさに学校現場のためのAIアシスタントです。
今回ご紹介したプロンプトをテンプレートとして辞書登録やメモ帳に保存しておけば、ゼロから文章を考える時間はもう必要ありません。
AIに「優秀な下書き」を作らせることで生み出された余白の時間を、生徒とじっくり向き合う時間や、先生ご自身の心身を休める定時退勤のために、ぜひ役立ててください。

教育現場のAI活用は、次のステージへ。
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