


今回は、「Gemini Notebook(旧NotebookLM)」のStudio機能にある「クイズ」を使って、授業プリントや画像からあっという間にテスト問題を作成する方法を解説します。
テスト作成にAIを活用することで、これまで時間がかかっていた作業を劇的に効率化できます。
Gemini Notebookの最大の特徴は、アップロードした資料(ソース)のみを基にして回答を生成する点です。一般的な生成AIのようにネット上の無関係な情報を拾ってくることがなく、先生が作成した「授業のまとめプリント」や「板書データ」など、オリジナルの教材内容に完全に沿った問題を作ることができます。
生成AIには、もっともらしいウソをついてしまう「ハルシネーション」という弱点があります。
しかし、選択式問題においてはこれが最大の強みに変わります。
選択問題を作る際、先生方が一番頭を悩ませるのは「正解ではないけれど、生徒が迷いそうなダミーの選択肢」を考えることです。AIの「それっぽいウソをつく」という得意分野を活かせば、このダミー選択肢を瞬時に作成してくれます。
まずは、プリントやテキスト資料を使った基本的な問題の作り方です。
Gemini Notebookを開き、テスト範囲に該当する授業プリント(PDFやWord)、あるいはテキストデータを「ソース」としてアップロードします。
画面にある「Studio」パネルを開き、「クイズ」というボタンをクリックします。
これだけで、AIがソースの内容を読み取り、重要なキーワードから自動的に選択式の問題と解答を生成してくれます。
テキストだけでなく、画像1枚からでも問題を作成することが可能です。
四分割された画面に「上弦の月」「下弦の月」「三日月」「満月」のイラストが描かれている1枚の画像を用意します。

(ソースとして用意した画像)
これをソースとして追加し、この画像のみを対象にしてクイズを作成します。
チャット欄で細かいプロンプト(指示)を入力する必要はありません。
クイズ作成時の設定で、問題の数を「少なめ」にして生成ボタンを押すだけです。
すると、以下のような問題が自動生成されます。
問題文: 左上の画像に描かれている、右半分が輝いている状態の月の名称として最も適切なものはどれですか?
選択肢:
A. 三日月
B. 下弦の月
C. 上弦の月
D. 満月
画像から適切な問題を作るための最重要ポイントは、ファイル名をわかりやすくすることです。
上記の例であれば、ファイル名を「月の種類.png」としておくことで、AIが「これは月に関する画像だ」と正確に認識し、理科のテストとして適切な問題文を作ってくれます。
もし、ファイル名を「画像1.png」のままアップロードしてしまうとどうなるでしょうか。
AIは画像の文脈を理解できず、単なる「間違い探し」や「画像認識テスト」のような的外れな問題を作ってしまいます。
(同じ画像でもファイル名「画像1.png」でクイズを作成すると…)
問題文:全てのパネルを囲む白い枠線の上部中央に描かれている共通のシンボルは何ですか?
選択肢:
A.雲のような曲線模様
B.太陽を象徴する円形
C.5つの星の装飾
D.アルファベットのロゴ
作成した問題は、主に以下の2つの方法で児童・生徒に配布できます。
Gemini Notebookのリンクをそのまま生徒に共有して解かせる方法です。手軽ですが、生徒のアカウント自体にNotebookへのアクセス権限が付与されている必要があるため、学校の環境によっては利用できない場合があります。
最も現実的で使いやすいのが、GoogleフォームなどのアンケートアプリやWordなどのドキュメントに問題文と選択肢を移す方法です。自動採点もできるGoogleフォームへの移行が特におすすめです。
Googleフォームには、「改行されたテキストを最初の選択肢欄に貼り付けると、自動で複数の選択肢に分割される」という便利な仕様があります。この仕様(裏技)を最大限に活かすためのプロンプトがあります。
Gemini Notebook(Studio)でクイズを生成した直後、チャット欄に以下のテキストをそのままコピー&ペーストして実行してください。
先ほど作成したクイズを、Googleフォームに貼り付けるための専用フォーマットに変換してください。
以下の【出力ルール】を厳格に守ってテキストを出力してください。
【出力ルール】
1. 各問題は「問題文」から始め、「第1問」などの見出しは付けない。
2. 問題文の次の行から、選択肢のみを改行して列挙する。
3. 選択肢の先頭に「A.」「B.」「1.」「・」などの記号は一切付けない。
4. 正答や解説はここには含めない。
5. 問題と問題の間は、空行を1行だけ入れる。
このプロンプトを実行すると、以下のような極めてシンプルなテキストが出力されます。
【出力イメージ】
左上の画像に描かれている、右半分が輝いている状態の月の名称はどれですか?
三日月
下弦の月
上弦の月
満月
これをGoogleフォームへ移す手順は以下の通りです。
あとは解答集計用に正解を設定するだけです。このようなICTツールのちょっとした仕様(ハック)を組み合わせることで、テスト作成にかかる労力は限りなくゼロに近づきます。
今回は、Gemini Notebook(旧NotebookLM)のStudio機能を活用して、オリジナル教材から小テストを自動作成する方法を解説しました。
本記事の重要なポイントを振り返ります。
| オリジナル教材から出題可能 | 普段の授業プリントや板書画像をソースにするため、授業のねらいからブレない問題が作れる。 |
|---|---|
| ダミー選択肢作りをAIにお任せ | AIの「ハルシネーション(それっぽいウソをつく)」を逆手に取り、選択問題作成の手間を劇的に削減できる。 |
| 画像1枚からもテスト化 | ファイル名に気をつければ、イラストや図版からでも精度の高い問題が生成できる。 |
| Googleフォームとの連携で完全自動化 | プロンプトを工夫して一括コピペ&自動採点を行えば、丸付け業務もゼロになる。 |
テスト作成のような定型業務(ルーティン)をAIとシステムに任せ、標準化することで、先生の時間は大きく生み出されます。ぜひ、Gemini NotebookとGoogleフォームをフル活用して、本来最も大切にすべき「児童・生徒とじっくり向き合う時間」や「より良い授業づくり」のための時間を確保していきましょう!

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