


Gemini Notebook(旧NotebookLM)は、読み込ませた資料(ソース)に基づいて高精度な回答を生成してくれる強力なAIツールですが、すべてのファイル形式にそのまま対応しているわけではありません。特に学校現場で多用される「Word」や「Excel」などが直接アップロードできず、最初の一歩でつまずいてしまう方も多いようです。
しかし、直接読み込めないファイルも「AIが読める形式に変換する」という少しの工夫で、問題なく活用できるようになります。
この記事では、「NotebookLMで読み込めるファイル形式」を網羅的に解説するとともに、非対応データを読み込ませるための具体的な変換テクニックを分かりやすくご紹介します。
まずは、NotebookLMに「直接」読み込ませることができる(ソースとして登録できる)データ形式を整理しておきましょう。
パソコン内に保存されているファイルのうち、以下の形式はそのままドラッグ&ドロップで読み込むことが可能です。
| PDFファイル(.pdf) | 学校現場で最も扱いやすい形式です。 |
|---|---|
| テキストファイル(.txt、.md) | シンプルな文字データです。 |
| 音声ファイル(.mp3、.wavなど) | 実は音声データも直接読み込ませ、文字起こしや要約をさせることができます。これは先生方にとって非常に強力な武器になります。 |
Google Workspaceを導入している学校であれば、Googleドライブとの連携が非常にスムーズです。
これらはワンクリックでソースとして追加できるだけでなく、元のドキュメントを編集するとNotebookLM側のデータも同期して更新されるという大きなメリットがあります。
ファイルだけでなく、インターネット上の情報もソースにできます。
| WebページのURL | 文部科学省のガイドラインや、参考にしたい教育系サイトのURLをコピペするだけで、そのページの内容を読み込みます。 |
|---|---|
| YouTube動画のURL | 動画のURLを登録すると、自動生成された字幕データを読み込み、動画内容について質問できるようになります。 |
インターネット上の情報(WebページやYouTube動画)は内容が変更されても、ソースに同期されません。手動で削除→再追加する必要があります。
1つの「ノート(プロジェクト)」に登録できるソースにはシステム的な上限があります。
| ソースの最大登録数 | 1つのノートにつき無料版は50個まで、有料版は300個まで。 |
|---|---|
| 1ソースあたりの文字数 | 1ソースにつき最大50万語(トークン)まで。 |
通常の実務でこの上限に達することは稀ですが、大量の資料を一気に処理させたい場合は、ノートを分割するなどの工夫が必要です。
ファイル形式ごとに、実際の校務でどのように活かせるのか、具体的なアイデアをご紹介します。
最も汎用性が高いのがPDFです。紙で配布されたプリントや教材も、複合機でスキャンしてPDF化すれば立派なAIのインプット資料になります。
また、数百ページに及ぶ学習指導要領のPDFを読み込ませておき、「中学2年の歴史で、〇〇に関する指導のポイントを抽出して」とAIに検索・要約させる辞書的な使い方も非常に便利です。
音声ファイルの読み込みは、ぜひ試していただきたい機能です。例えば、英語科の先生がリスニング教材の音声を読み込ませてスクリプトを作成したり、問題の難易度を分析させたりできます。
また、職員会議の録音データ(※機密情報に注意)を読み込ませて、要点だけをまとめた議事録を自動生成させるといった活用も可能です。
過去に作成したGoogleドキュメントの指導案やGoogleスライドの授業資料を読み込ませます。「去年のこの指導案をベースに、今年の〇〇クラスの実態(別途テキストで入力)に合わせて、導入部分の展開を3パターン提案して」と指示すれば、過去の遺産を無駄にせず、短時間で授業をアップデートできます。
さて、ここからが本題です。学校で最もよく使うMicrosoft Office系のファイル(Word、Excel、PowerPoint)は、そのままではNotebookLMにアップロードできません(エラーになります)。これらを読み込ませるための「変換術」を解説します。
WordやPowerPointの資料は、以下のいずれかの方法で変換するのが最も確実です。
| 1. PDFとして保存する(おすすめ) | Wordやパワポの「ファイル」メニューから「名前を付けて保存(またはエクスポート)」を選択し、ファイル形式を「PDF」にして保存します。見た目のレイアウトを崩さずにAIに読み込ませることができます。 |
|---|---|
| 2. Googleドライブにアップロードして変換する | GoogleドライブにWordやパワポのファイルをアップロードし、「Googleドキュメント(またはスライド)として保存」を選択して変換します。 |
成績処理や名簿、アンケート結果など、エクセルで管理している「表データ」を読み込ませたい場合は、PDFよりも「CSV(カンマ区切り)」というテキスト形式に変換することをおすすめします。
エクセルの「名前を付けて保存」からファイル形式を「CSV」にするだけで、AIが正確に表の構造を理解できるようになります。
※エクセルデータをNotebookLMで処理し、再びエクセルに出力する具体的な裏技については、下記の記事もご参照ください。
最後に、ファイルを読み込ませる際のセキュリティとAIの精度を上げるためのIT運用のコツをお伝えします。
NotebookLMは入力データがAIの学習に利用されないプライバシー保護設計になっていますが、学校のセキュリティポリシーを守ることは絶対です。
児童生徒の氏名が記載されたファイルを読み込ませる場合は、事前にWordやエクセル上で「生徒A」「出席番号」などに一括置換し、機微な情報を削除(マスキング処理)してからPDFやCSVに変換するように徹底してください。
AIは、ファイルの中身だけでなく「ファイル名」も重要なコンテキスト(文脈)として認識します。
| 悪い例 | 無題のドキュメント.pdf、スキャン_01.pdf、20260401_final_v2.csv |
|---|---|
| 良い例 | 2026年度_1学期_歴史中間テスト_問題用紙.pdf、2025年度_学校評価アンケート_保護者回答.csv |
このように、「いつの」「何に関する」「どんなデータなのか」がファイル名だけで分かるように命名規則を整えておくと、AIが情報を探しやすくなり、ハルシネーション(誤情報)を減らすことにつながります。
NotebookLMは、対応しているファイル形式と非対応ファイルの変換方法さえ知っていれば、あらゆる校務データを取り込める最強のアシスタントになります。
「このファイルは読めないから…」と諦める前に、ぜひ今回ご紹介した変換テクニックを活用してみてください。AIという優秀な助手を使いこなし、少しでも早く退勤できる環境を作っていきましょう!

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